相続対策に有効な手段となる区分所有マンション投資

コラム
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マンション投資は保険と似ている

マンション投資」と聞くと未経験の方の多くは「怪しい」「いうほど儲からない」「マンションを買わせるための詐欺」などとネガティブに考えているようです。

事実、高校時代のクラスメイトに久しぶりに会う機会があり、雑談の中で仕事の話しになった時に「不動産投資会社に勤めている」と伝えたとたん、「あ、オレそういうの間に合っているから」と先に牽制されたり、急によそよそしい態度をとられたことがありました。

不動産に限った話ではありませんが、投資は若い頃から初めていた方が有利である場合が多く、もし興味のある人がいればオススメしたいという気持ちは常日頃から持っていますが、全く関心も興味もない人に営業をしようとなんて私は思っていません。

しかし相手側はちょっと違うようで、話を聞きたいと言われる以外は自分から投資の話をしたことはないにもかかわらず、マンションを売りつけられそうになったというウワサが流れ、高校時代のクラスメイトと疎遠になってしまうこともありました。

仕事がら保険会社とも繋がりがあるのですが、私と似たような体験を昔にしたというベテランの人がいて、「誤解されやすい仕事なんだなぁ」と実感した覚えがあります。

今でこそ保険を怪しいと考える人は居なくなったと思いますが、不動産投資についてはまだまだ怪しくて踏み込んではいけない世界と考えている人も少なくないようです。

そして、その原因のひとつが「投機」と勘違いしている点ではないでしょうか?

投機物件はバブル時代には存在していたようですが、今の時代に「投機」できるような物件はありません。たしかにオリンピックの影響で東京の不動産が値上がりしましたが投機と呼ぶには条件が悪すぎます。

また、不動産投資の目的の多くは長期保有による家賃収入ですが、中には相続対策として堅実に不動産投資、特にマンション投資を行っている人も少なくないのです。

保険は将来のリスクを最小限に抑えるために備ておくものであるならば、不動産投資もまた将来起こるであろうリスクに備て準備しておくものであり、私自身は保険と不動産投資は似ているものと考えているのです?

相続問題は決して他人事ではない

では、将来起こるであろうリスクとは一体何でしょうか?人それぞれ違うとは思いますが、代表的なものでいえば「老後問題」と「相続問題」ではないでしょうか。

マンション投資で「老後に備える方法」は皆さんも想像できるかと思います。現役の時であれば家賃収入という副収入で老後のための資金として有効活用したり、リタイア後であれば家賃収入で年金では不足してしまうかもしれない部分を補ったりと、比較的分かりやすいためうちの会社でもそれをセールストークにしている営業マンもいますし、お客さん側から老後資金目的で尋ねられる場面も多いです。

一方、ある年代以上の方なら不動産投資を「相続対策」として活用されている方も最近は多くなってきました。

その理由として、2015年に相続税の見直しが行われ、税率や控除枠が改正されたことが挙げられます。それまでは相続件数の約4%が課税対象となっていたのが、改正後は約8%と二倍になってしまい課税対象者が一気に増大したためと考えられています。

また税率自体も見直されたため、「相続税対策をしないと高い相続税が払えない」という状況になってしまったのです。

「ウチは資産なんて少ないし相続なんて関係ないから

そう考えている人も多いようですが、現金のみで資産形成している場合と不動産と現金で資産を形成している場合では6倍以上の差が出てしまったという例も少なくないのです。もちろん諸条件によってこの差額は違ってきますが、結局相続税が払えずにせっかく残してもらった資産を手放さなくてはならなくなったという話しを私は幾度となく耳にしています。

故人の悲しみが癒えないまま、更に故人が残してくれた資産を失うということは大切な人を2度亡くしたのと同じこと。そんな悲しい経験を避ける意味でもマンション投資による相続対策を知って欲しいと思っています。

なぜマンション投資で相続税が安くできるのか?

・本当に相続税を安くできるのか?
・マンションを売りたいがための誇大広告ではないのか?
・節税できる条件が厳しく該当しないのではないか?


などなど、不安に思われている方も多いようで、上記のようことをよく言われてしまうのですが、まずは不動産における相続税の算出方法を知る必要があるでしょう。そして、この算出方法がわかれば必然的に相続税を低く抑えることが可能であることが理解できると思いますので、以外で説明していきます。

不動産の相続税算出方法

もし現金のみで資産構成している場合、例えば3000万の現金が相続の対象となる場合は3000万全てに相続税がかかるため400万(3000万以下×税率15%-控除額50万円)が相続税額になりますが、3000万のマンションを所有していた場合は次の手順で相続税額がきまります。

不動産の場合、土地と建物別で算出します。土地については、その土地にかかる相続税は路線価をもとに算出されますが、実勢価格の7割から8割程度で設定されることが多いため、この時点で2割から3割ほど現金の場合よりも相続税は低くります。

一方、建物ついては固定資産税評価額をもとに算出されます。この固定資産税評価額は建設費の5割が相続税の課税評価額となるため、建物については約5割ほどが節税になります。

更に分譲マンションの場合であれば、持分割合に応じて相続税が算出されます。通常、分譲マンションを相続する場合は「全体額×持分割合」で算出されるため、ワンルームマンションなどのようなひとつの建物に多くの世帯が入居している場合、沢山の持分で分割するため必然的に課税評価額が低くなるのです。

また、購入したマンションを第三者に貸している場合、貸主(不動産所有者)の権利が一部制限されるため、借地権は3割から4割程度評価額が低くなります。また借家権は3割の評価額減となります。加えて、小規模宅地等の特例も活用できます。

小規模宅地等の特例とは購入したマンションに家族で住んでいる場合は親から子など同居家族への相続ということで土地の評価を330平方メートルを限度に80%減にすることができるという特例になります。、また、事業用不動産にしている場合であっても200平方メートルを限度に50%減が可能ですので、第三者に貸している場合であっても活用できるのです。

簡単に一連の流れをみてみましょう。

・路線価に面積を掛けた数値から持分割合を割って1戸あたりの評価を求める
・賃貸住宅なので借地権割合を差し引く
・賃貸住宅なので借家権割合も差し引く
・事業用不動産で200平方メートルまでの広さなので小規模宅地等の特例を適用して評価を50%減じる

詳しく数字は物件により異なるため、あえてここでは算出しませんが、これだけみても現金だけで持っているよりもはるかに効果的な節税ができることが予想できるかと思います。

参考資料:国税庁相続税の計算
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4152.htm

資産構成を全て不動産にしてしまうと失敗する

ここまでの話しをすると、「じゃあ、全ての資産を不動産にしてしまおう」と考えてしまう人もいますが、実際の相続はそう簡単な話しではありません。

人が亡くなった場合、それなりの現金が必要となります。また相続税は現金で支払うのが一般的ですから全てを不動産にしてしまった場合は相続人が現金の用意が出来なくなってしまうこともあります。よく「銀行口座に現金が入っているから大丈夫」と考えている方がいますが、もし亡くなられた方の口座に現金が預けられた場合は相続が決定するまで口座は凍結されてしまい現金の引き出しはできなくなってしまいます(近年は手続きにより一部現金を動かせるようになりました)ので、もしもに備えて現金も用意しておく必要があるのです。

「現金が必要になった時は相続した不動産を売ってしまえばいいじゃないか?」と言う方もいらっしゃるのですが、実は、相続税申告後すぐに相続した不動産を売却してしまうと「租税回避行為」と当局から認可されてしまい、せっかくの節税効果を失うこともあります。

また、複数の相続人がいる場合はひとつの1戸のマンションを複数人で所有することとなってしまうため、様々な問題が発生するリスクがあります。

このようなリスクを回避する為には、

・現金と不動産の資産構成をバランスよいものにする
・死亡保険に加入し相続人に現金が受け取れるようにしておく
・複数人の相続人がいる場合は複数の不動産を購入しておく


などの事前の準備が必要となります。

また、節税になるからと言って第三者に貸す目的で不動産を購入したが、空室になってしまい収入よりも支出の方が多くなってしまっている場合、相続した人は「租税回避行為」と認定されないためには3年程度はその不動産を維持しなくてはなりませんから、その間ずっと赤字分を負担しなくてはなりません。手放したくても手放せずお金だけが毎月出ていく状況は地獄絵図のようですので、節税対策のためだからと購入後のマンション運営は決して怠らず、必ず利益を得れるようにしておくのも忘れてはいけません。

尚、相続対策は複雑な作業と高度な知識が必要となりますので必ず税理士等の専門家にご相談ください

まとめ

・不動産投資は保険のようなもの。将来のリスク回避につながる
・現金よりも不動産で持っているほうが節税になる
・資産を全て不動産にしてしまうのもリスクがあるためバランスの良い資産形成をする

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