本当は教えたくない!?利益を生む投資物件の探し方

コラム
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スペックを重視しすぎない

駅から徒歩5分、築浅で賑わいのある商店街が隣接した利便性の高い生活環境……一般的には人気の高そうな物件ですよね。でも、意外とリスクもあったりします。

駅から徒歩5分で賑やかな商店街が隣接しているということは、逆に考えれば不特定多数の人が集まっているということ、飲食店が立ち並んでいれば騒音問題やゴミ問題もありますし治安の低下も考えられます。

女性が夜1人で歩いていたら知らない男性に声をかけられたり、最悪の場合は家までつけられてきてしまうかもしれません。これでは女性や子どもがいる家庭などにとってはとても快適な環境だとは言えませんよね。

更には、違法駐車や交通量の多さで事故に遭う危険性もあったりします。ま、リスクをあげたらキリがありませんが……

かといって完璧な物件なんてのも存在しませんから、何かを妥協をしなくてはいけないのですが、その妥協点を間違ってしまうと、空室が続き利益を生まない不良物件となってしまうので注意が必要です。

入居して欲しいペルソナを設定する

投資マンションの多くはワンルームなどとなるため入居者は限定されるだろうと考えてしまいがちですが、例えば、学生なのか社会人なのか?男性か女性か?20代なのか30代なのか?もしくはリタイアした年齢の高い人なのか? などなど、実に様々なシチュエーションが考られます。

つまり、「ワンルーム」という条件だけでも、これだけ趣向の違う入居者が考えられるわけですから、事前に「誰に住んで欲しいのか?」をシミュレートしておくことが重要になってきます。これをペルソナを決めると言います。

ペルソナとは企業や商品の典型的なターゲットとなる顧客像のことです。ペルソナで定められる顧客像には、氏名や年齢、居住地、職業、年齢、価値観やライフスタイル、身体的特徴までのかなり細かい情報が盛り込まれます。マーケティングでよく使われているので聞いたことある人も多いかと思います。

ただ、よく勘違いをされるのですが、「スペックがよければ誰かは必ず借りたいと思うのだからペルソナなんて必要ないのでは?」と思われる方が少なくないということです。

ビジネスをやった人ならばご理解いただけると思うのですが、「良い商品だから売れる」という時代は昭和ですでに終わっています。特にインターネットの環境が身近にあり、スマホであらゆる情報がどこにいても得られ現在では、「良い商品」の基準は単なるスペックの善し悪しではなくなってきているのです。

例えば、インターネットがまだ一般的ではなかった時代、飲食店は大手チェーン会社が様々な所に進出していました。誰もが知っている店名、誰もが知っている味。安心して安定した品質のものが食べられると多くの人が利用していました。

しかし、インターネットが一般的になると、これまで得られなかったような情報を誰もが手に入れられるようになりました。

例えば、情報が何もないために味もなにも分からない古くからある街角の洋食屋さん。もし美味しくなかったらどうしよう……と、これまで二の足を踏んでいた人が複数の評価サイトを参考に臆することなくお店に入れるようになり、今や情報の発信の仕方ひとつで小資本の飲食店でもお客さんが絶えない繁盛店になれるチャンスが得られるようになりました。

つまり、どんな人に利用して欲しいのかを考えて、その人が「どうしても利用してみたい」という情報を的確に発信できればお客さんは来てくれるということです。

確かに、実際は言うほど簡単ではありませんが、不動産投資の場合であれば、空室をさせない為に先ずは住んで欲しい人を設定して、その人がどういう条件であれば「住みたい」と思えるのか?を考え、それにあった物件を見つけられたのであれば、空室を回避できる可能性が高いと考えられるのです。

足を使って環境を確認する

不動産投資は何はともあれ不動産物件を購入しないといけません。例え中古のワンルームとは言え最低でも数百万以上するわけですから、決して安い買い物ではありません。にもかかわらず、1、2度くらいしか現地に足を運ばない人も少なくありません。

街は昼と夜の顔は違います。また、同じ夜でも時間帯や曜日、天候や季節によっても様子が違ってきます。例えば、昼間訪れた時には緑も多く閑静で住みやすそうな住宅地であったが、夜は木々で街灯が隠れてしまい暗く死角が多い場所になってしまい、女性や子どもにとっては危険性のある地域だったということもあります。

また、静か故に「音」が目立ってしまう場合があります。そのため、思わぬ「音」に悩まされるかもしれませんし、知らぬ間に入居者自身が騒音を出してしまうかもしれません。

こういった情報はスペックだけでは決して見つけられません。いざ住んでみたら問題だらけですぐに退去されてしまうようでは、ゆくゆくは誰も寄り付かない部屋にもなりかねません。そうならないためにも、何度も何度も惜しみなく本当に納得いくまで足を運んで欲しいと思っています。

欲を言えば、購入後はもちろんですが、購入前にも3ヶ月間くらいご自身でその地域に住んでもらうと良いかもしれません。購入毎にいちいち実際に住むなんてのは非常に非効率ではありますが、購入前後の約6ヶ月をその地域に住めれば良いところ悪い所もそれぞれ見えてきますので、時間とお金に余裕のあるか方は是非試してみてください。

新築は絶対に買わない

ペルソナを設定し、ペルソナの条件にあった物件候補地をみつけ、半年間その生活環境などを見続けた結果、「購入したい」と思った物件がもし新築であるようでしたら、その物件は絶対に買ってはいけません。

長期保有し、安定的に副収入を得ていくことを目的として不動産投資を行う場合、最適なのは築浅(築古でも可)の大都市圏の区分マンションです。理由としては、前述のように大都市圏においては安定的に賃貸需要が旺盛にあり、数年単位で退去が出たとしても入居付けには困らない場合が多いためです。
かく言う私も築20年を超える築古マンションを所有しておりますが、入居付けに困ったことは1度もありません。

しかし、不動産投資の経験のない方に多いのですが、築古物件を嫌がりやたら新築物件ばかりをも探す人がいらっしゃいます。新築物件の方が借り手に困らず転売するにもすぐに売却できそうだから、というのが多くの考えのようなのですが現実は少し異なります。

築古物件でも分譲マンションであれば躯体も丈夫な素材で建設されており、かなりの耐久性があるといえます。例えば、日本で最古の民間分譲マンションである「四谷コーポラス」は1956年に建てられたもので、その後60年以上に渡って現役稼働し続けました。分譲マンションにおいては、共用部は管理会社によって日々メンテナンスがなされているうえ、専有部内の設備や内装はオーナーの判断で最新鋭のものに随時バリューアップできます。したがって築古であっても適切に維持管理すれば数十年に渡って稼働してくれるのです。

一方、新築物件はほぼ例外なくお勧めできません。その理由は、価格も賃料も購入後の下落が激しすぎるためです。まず取得時に売主の利益がたっぷり乗せられた価格で買わされるうえに、中古物件になると価格が急落します

賃料においても、新築時は新築プレミアム賃料で貸し出すことができますが、一度退去が出た後はその他の築浅物件と同列になるため、それまでと同様にプレミアム賃料で貸し出すことは難しいでしょう。
別の章でもお話しをさせていただいていますが(参考URL:https://fives-investor.com/2021/05/04/rsim003/)そもそも、長期保有での賃料収入目的と、転売目的では戦略が異なります。

そのため、例え新築物件を購入したところで賃料(最初だけはプレミアム賃料がつけられますが、年数が経過して周囲よりも割高になってしまえば入居者は出て行ってしまうため、結局は平均的な賃料になってしまいます)も転売もプレミアム価格はつけられないのです。

ごく稀に新築物件で「美味しい体験」をする人もいるようですが、それは本当に稀な例に過ぎません。博打的な投資は失敗の原因となりますのでセオリー通り進めていくのが成功の一番の近道といえます。

いずれにせよ新築物件への投資を成功させるのは至難の業なのです。

※下記の記事も併せてお読みいただくとさらに稼ぐ物件の知識が学べます。
稼ぎ続けてくれる物件を見極める5つの方法
https://fives-investor.com/2021/05/07/mikiwame/

まとめ

・表面上のスペックでは物件の全てを知ることは不可能である
・住んで欲しいペルソナを設定し何度シミュレーションをする
・たとえ条件条件を満たすようであっても新築は購入しない

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